【2022年最新版】データエンジニア転職におすすめのIT資格7選
働き方を変えたい、新しい技術を使うような仕事がしたい、などさまざまな理由で転職を考える人は多いでしょう。その際、資格を取得して転職を有利に進めたいと考える人も少なくありません。今回の記事は、データエンジニアの転職にオススメのIT資格をご紹介していきます。
IT資格の必要性
業務をするために資格が必要な弁護士や会計士などの士業と違って、IT系業務は資格がないとできないというものではありません。ただし、就職や転職の際に資格があると自信のスキルをアピールできます。また、転職の場合には仕事をしながら資格取得の勉強をしたというモチベーションの高さを見せることもできます。
IT系の企業の中には、新入社員に基礎的な資格の取得を義務化するところや、入社3年目までにベーシックな資格取得を奨励するところもあります。さらに企業によっては、取得時の一時金や資格手当を出すところもあるので、資格取得のモチベーションも高まりますね。
デジタル化が進む近年ではデータエンジニアが不足していることもあり、就職や転職においては売り手市場と言われています。そこで資格を持っていることでスキルを見える化しておくと、さらに優位に立つことができます。
IT資格の種類
IT系の資格には、認定する団体によって国家資格、民間資格、ベンダー資格にわけることができます。IT技術の進化で資格の名称や対象範囲が異なり、新しい資格ができることもあるので、最新の情報をチェックしましょう。
また、広く知識を持っていることを示すなら国家資格、経験を補う位置づけで民間資格、即戦力を示すならベンダー資格といったように、取得目的を決めておくのがおすすめです。
国家資格
IT系の資格試験において、試験の実施・認定をしているのが「IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」です。特定の製品に関する知識ではなく、情報分析や管理など一般的な内容が問われます。現在13の資格試験がありますが、その中でデータエンジニアにおすすめの資格をふたつピックアップしました。
データベーススペシャリスト試験
データスペシャリスト試験とは、データベースの設計や運用管理に特化した国家資格です。データ資源管理の目的や技術を理解し、要件定義から開発、運用保守まで対応可能なレベルであることを示すことができます。
公式ページ:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/db.html
ITサービスマネージャ試験
ITサービスマネージャ試験は、顧客が求めるサービスの要求事項を満たした計画立案から設計・移行、提供および改善のための活動のスキルを示す資格です。ハードウェア・ソフトウェアの導入やカスタマイズからデータセンター施設の安全管理関連知識を持っていることが技術水準として期待されているため、信頼性の高いサービスの提供ができる人材として自分をアピールすることができます。
公式ページ:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sm.html
民間資格
PMP (Project Management Professional) 試験
PMPは、プロジェクトマネジメントに特化した試験で、PMI(Project Management Institution) が認定している国際資格です。プロジェクトマネジメントの標準として広く認められているPMBOK (Project MangementI Body of Knowledge) の知識を問う試験になるため、IT業界に限らず人気が高い資格です。
公式ページ:https://www.pmi-japan.org/pmp_license/
OSS-DB(オープンソースデータベース)技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースデータベースに関する知識と技術力を認定するための試験です。PostgreSQLをDBとして採用しています。この資格には、シルバーとゴールドの2種類あり、ゴールドはより大規模のデータベースシステムの運用ができる技術者であることを示すことができます。
公式ページ:https://oss-db.jp/
ベンダー資格
Google、マイクロソフトなどが自社製品の技術スキルを認めるために行っている試験です。特定の製品に対する知識が問われるものになるため、実践力をアピールすることができ るでしょう。
Google:Professional Data Engineer
Professional Data Engineerは、Google Cloud認定資格のうちのひとつです。データ処理システムの設計から構築と運用、機械学習モデルなどについての理解を問われ、GCP (Google Cloud Platform) の多くのサービスについての知識が必要です。2年ごとの更新になるため、新しい技術に対してもスキルがあることをアピールできます。
公式ページ:https://cloud.google.com/certification/data-engineer?hl=ja
マイクロソフト:データエンジニア資格
マイクロソフトでは、ユーザー・管理者・エンジニア・インストラクターと受験者の立場に合わせたさまざまな試験を実施しています。その中でデータエンジニアにおすすめなのは、Azure Data Engineer Associateです。
Azure Data Engineer Associateは、さまざまな構造のデータをソリューションに適した状態で活用するための知識が問われます。また、SQL、Python、Scalaなどデータ処理言語に関する知識も範囲に含まれます。
公式ページ:https://docs.microsoft.com/ja-JP/learn/certifications/azure-data-engineer/
Snowflake : SNOWPRO CORE認定資格
Snowflakeはクラウド型のデータプラットフォームです。Snowflakeのアーキテクチャやソリューションのコア部分の知識を問う試験です。
公式ページ:https://www.snowflake.com/certifications/?lang=ja
資格取得には・・・
これまでは、就職のための資格取得や入社後会社からでの教育体系の中での資格取得など、比較的若い世代が独学で資格を取得することが多く見られました。また、昇格や転職の際にスキルをアピールする目的で資格取得を目指す人も多くいます。
それには、情報系学科を持つ大学が少なく体系的に知識を得ることが難しかったという背景があります。これまでは業務を通して知識を習得することができましたが、IT技術の進化スピードが劇的に早くなっている今、資格取得を目的としなくても勉強の必要が出てきました。
データサイエンス学部の設置
データ・エージェンシーでは、これまでいくつかの記事でデータ活用人材の育成についてご紹介してきました。その中でも触れているように、国レベルでデータ活用人材の育成に力を入れ始めています。それは教育にも波及し、データ活用にフォーカスしたデータサイエンス学部を設置する大学が出てきました。
2017年4月に、日本初のデータサイエンス学部が滋賀大学に設置され、注目を集めました。ICT技術の進歩によって、さまざまなビッグデータが蓄積されるという環境において、データ加工・解析から活用をする人材を育成することを目的としています。
参考:
今の時代に必要な、データ活用のできるデータエンジニア
DXの推進の鍵はデータ活用。データ活用の先にDXがある。では、それを担当するのはだれか?
今後の展望
2021年8月、政府CIO (Chief Information Officer) がデータ人材フレームワーク案を提案しました。政府CIOは、政府全体を横断的にまとめ、情報活用と変革を推進する役割を担っています。
この中で提示されているデータ人材の中から、将来国家資格に登場する可能性があるものを取り上げてみました。
データアーキテクト
データアーキテクトとは、収集された膨大なデータを使いやすいように整備・管理をする人を指します。体系的なデータ整備に関する標準化や連携プラットフォームを整備し、組織におけるデータ利活用に役立てます。
データ活用の要となる職種になるため、今後新たな資格として登場する可能性があります。
データアナリスト
データアナリストとは、経営戦略や業務効率化に役立てるために、データの分析を行う人を指します。立場によって、分析した結果から経営戦略の立案を行う、機械学習・データマイニングから課題解決のためにシステム構築を行うなど、幅広いIT知識や論理的思考が求められます。
データ分析から企業や自治体の将来に役立てる企画立案を行う職種になるため、データ整備が進んでいく中で新たな資格になると考えられます。
まとめ
資格を持っていなくても業務を行うことができるのがIT関連の仕事ですが、企業によって職種の定義や担当業務が異なるため、スキルをアピールすることが難しい場合もあります。
デザインやプログラミングと違い、ポートフォリオを示すのが難しいデータエンジニア。ご自分の専門性をアピールするために資格取得を考えてもよいでしょう。
データ・エージェンシーでは、社員の資格取得も支援しています。その支援実例に興味ある方はお声がけください。